ぎっくり腰

ぎっくり腰という医学用語はなく、脊椎の4番5番あたり腰椎(腰の骨)に起こる急激な痛みの総称です。こうした急激の痛みは腰だけではなく、どの部位でも起きうる可能性があります。ぎっくり腰のなかには、一発のダメージで激痛を起こす緊急性のぎっくり腰もあり「魔女の一撃」と呼ばれるほどです。また、ぎっくり腰の治療は健康保険が使えますので安心してご来院ください。

ぎっくり腰はなぜ起こる?

ぎっくり腰=骨がずれる、という書き方をしているサイトも多いですが、実はそのメカニズムはもっと複雑です。

骨と骨の間は関節があり、すべての関節は関節包という袋で覆われていて、中は関節液で満たされています。関節包の周囲は神経膜で覆われ、何かの拍子で関節がグキッと通常の可動域を遥かに超えた動きをすると関節包が破れ、周囲の神経膜もダメージを受け、痛みが発生します。ぎっくり腰は脊髄に近いところで起きているダメージなので、痛みがダイレクトに伝わり激痛となるのです。

関節包が破損する幅によって、痛みの強さが決まります。一気に大きく裂けていたら激痛で、その場から一歩も動けなくなるでしょう。また、関節包が少しだけ切れたケースでは、痛みはあるものの、まだ動けるため、動いたり運動したりすることで、関節包がさらに裂けてしまい悪化するケースがあります。関節包の傷口がどんどん広がり、次の日には痛みも強くなります。

ぎっくり腰のそもそもの原因って?

そもそもの原因は脊椎の4番5番にストレスがかかりすぎていること。これは支える周囲の筋肉が硬くなり、そこへ負担をかけ続けていることが原因です。根本的な原因として、筋肉のバランスが悪い、身体の使い方にクセがある、などがあげられます。

その周囲の筋肉が硬くなり本来の筋肉の働きができない状態で、そこへ不意に負担がかかると外力に耐え切れず、関節はその瞬間に可動域を超えて曲がり、関節包が破れます。これがぎっくり腰で、実は突き指なども同じメカニズムです。

ぎっくり腰になってしまったら?

無理せず歩ける場合は、来院して治療を受けましょう。治療法としては破けた関節包を寄せて、テーピングやコルセットで固定し安静にしておくと関節包の再生が早く、通常は2日~3日で関節包は再生します。

完全に治るのはもう少しかかりますが、ぎっくり腰を起こしてから2日間、安静にしていれば痛みも緩和されるでしょう。そして、関節を支える筋肉が弱っていること、硬縮していることが原因なので、患部に負担を減らすよう施術します。また、どのような動きがNGなのか、回復までどれくらいかかるのか、アドバイスができるので精神的にも安心できるでしょう。痛みがその場でなくなることはありませんが、関節包の再生を早めるので少し楽になります。

痛くて歩けない場合は、最低2日間は安静に寝ていてください。腰を伸ばしたり曲げたりすると痛みが出るため、横向きで寝るとよいでしょう。無理せず歩けるようになったら来院し、治療を受けることをおすすめします。

痛み止めを飲んで動くという人がいますがこれは本当にやってはいけません!

その後の治療法

ぎっくり腰では患部の周囲の筋肉が筋挫傷を起こしていたり、毛細血管が断絶して出血し炎症を起こしてるケースもあり、この場合、腫れて内圧が上がり、患部が圧迫され傷口が治るのを阻害し回復が遅れます。治療法としては、これらの炎症を抑えるように施術します。
ここまでの治療は健康保険が使えます。

繰り返しぎっくり腰を起こさないために

繰り返すぎっくり腰を改善したいという方は、筋肉のバランスの悪さ、体の使い方のクセなど、原因を突き止め改善し、将来のぎっくり腰を予防します。 筋肉のバランスを整えることは「機能改善」と呼ばれ、当院では、テクトロンの筋トレモードやEMS機器を用いて、使わない筋肉を機械的に運動させ強くします。

健康保険適用外ですが通いやすい料金設定にしておりますので、詳しくは治療費のご案内をご覧くださるか、直接、お問合せください。

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